特集 患者に選ばれる病院
外から見た病院の力—利用者に影響を与えるもの
行天 良雄
1
,
関田 康慶
2
Yoshio GYOHTEN
1
,
Yasuyoshi SEKITA
2
1NHK
2東北大学医学部病院管理学教室
pp.193-203
発行日 1986年3月1日
Published Date 1986/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208786
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画一的な病院像を考え直す
昔,病気になると……今1億近い人は……
昔,日本では,病気になると,「お医者さんにゆく」,「お医者さんに診てもらう」という言葉が普通に使われていた.病気で苦しんでいたり不安になった時,それを助けてくれるのは,お医者さんであった.
しかし,昭和36年暮に普及し終わった"医療はすべて保険によって行う,またすべての国民は何らかの医療保険に加入しなければならない"という方向づけは,医療という事柄への見方,考え方を180度転換してしまった.そして,そもそも病気とは何だろうか,またどうして病気になるのだろう,だれが,またどこが悪かったので,自分は病気になったのだろうと,疾病観,ひいては人生観,そして死生観への根本的見直しを始めてしまった.
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