中小病院の光と影
当院はいかにして老人病院となりし乎
穴沢 咊光
1
Wakou ANAZAWA
1
1財団法人穴沢病院
pp.703-706
発行日 1985年8月1日
Published Date 1985/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208659
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およそ,世に老人病院といわれるものの中には,二つの種類があるように思われる.一つは,初めから老人病患者を喰いものにして金儲けをするためにつくられたもので,経営主体が医師でなく,常識はずれの濃厚医療や粗悪なサービスをやっている(または,かつてやっていた)ところが多いといわれる.数年前に,世間を騒がせた,かの○○会傘下の諸病院などは,おそらくその典型であろう.もう一つは,核家族化がすすんだ大都会や人口の高齢化がはなはだしい地方の中小病院が自然に老人病院化してしまったもので,比較的「まとも」な医療機関が多いといわれている.当院はその後者に入るものではないか,と思っている.
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