特集 病院の経営危機に学ぶ
病院倒産例から学ぶ教訓と倒産時代の経営のポイント
伊藤 一良
1
Kazuyoshi ITO
1
1東京都勤労者医療会
pp.653-657
発行日 1985年8月1日
Published Date 1985/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208641
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最近の病院倒産とその背景
5月17日の新聞報道によれば,今年85年の病院,開業医(歯科医院を含む)の倒産は急テンポで進んでいる.民間信用調査機関の帝国データバンクがまとめた今年の4月までの倒産状況は,病院,開業医合わせて既に15件,負債総額は176億円に達し,「史上最高だった昨年を上回る公算が大きくなった」としている.
病院,開業医(以下,病医院)の倒産は1979年までは全国で年間10件程度で少数だったが,80年には42件に急増,負債額も182億円となり,81年には34件214億円,82年には51件158億円,83年は54件457億円(山梨勤医協220億円を含む),84年は実に68件と最高を記録し,負債額も281億円に達している.
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