特集 病院の経営危機に学ぶ
病院経営危機の事例に思う
黒岩 卓夫
1
,
西 三郎
2
,
石原 信吾
3
Takuo KUROIWA
1
,
Saburo NISHI
2
,
Shingo ISHIHARA
3
1ゆきぐに大和総合病院
2東京都立大学人文学部
3日本病院管理協会
pp.658-664
発行日 1985年8月1日
Published Date 1985/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208642
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事例
病院経営危機の反省と教訓
今日も私は,軽トラックのハンドルを握り,M県の街を西から東,南から北へと駆け回っています.
あの団地のYさんは元気だろうか.この店の主人にも病院債の協力をいただいた.そこの自労の箱番には健診や出資の依頼で何度通っただろう.町の至るところで病院建設運動でかかわった人々や思い出の場所にぶつかる.注文に応えるために,見知らぬ道路を運転している時には,「宮城県のあの町長さん,デイケア施設を作られただろうか」「兵庫のK医師会長は地域医療システムづくりに頑張っているだろうか」「熊本のあの事務長さんは厳しい経営環境の中で苦労されているだろうな」等々,私の脳裡には間断なく病院建設運動の中で出合った様々な人々の顔が浮かび上がってきます.
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