特集 効率化のための診療プログラムの総合管理
単科病院の診療プログラムの総合管理
伊藤 國彦
1
,
村山 三郎
2
Kunihiko ITO
1
,
Saburo MURAYAMA
2
1伊藤病院
2林眼科病院
pp.203-210
発行日 1985年3月1日
Published Date 1985/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208533
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甲状腺疾患専門病院の診療プログラム
伊藤病院は甲状腺疾患を専門とする病床数83床,常勤従業員数105名の小病院である.初代院長の伊藤尹が病院を開設して48年になるが私が院長に就任したのは25年前である.この間戦災,疎開,移転,建築,増築等病院の流れにも迂余曲折があったが,ほぼ20年前から対象疾患を甲状腺疾患のみに限定した専門病院の形態が出来上がってきた.一つには医学の進歩により甲状腺疾患の医療にも新しい知見が導入され,甲状腺の臨床も精密化されたため,次第に専門性の色彩が濃くなってきたというのが実状である.同じような甲状腺疾患専門の私立病院としては別府市の野口病院と神戸市の隈病院がある.隈病院と伊藤病院は野口病院にその源がある.三病院は多少の規模の相違があるが,診療上の管理体系は極めて酷似している.甲状腺疾患のみの臨床を展開しているうちに,必然的に形成されてきた体系と言ってもよさそうである.
以下現在伊藤病院における日常の診療体系を具体的に述べることにする.
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