シリーズ病院経営
転換期における民間病院経営—愛仁会の場合
下間 幸雄
1
Yukio SHIMOTSUMA
1
1医療法人愛仁会本部事務局
pp.83-87
発行日 1985年1月1日
Published Date 1985/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208507
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医療費抑制政策への対応は経営革新で
戦後の日本の医療政策を率直に表現すれば「量的拡充政策」であったといえる.
表1で見るように,昭和20年終戦直後の日本の病院数645病院,病院病床31,776床と荒廃の極に達していた.こうした壊滅的状態のなかから,国民医療費を守る供給態勢を復興するには,敗戦で疲弊した国家財政では如何ともしがたく,明治以来の伝統である開業医制度を中心とする「民間活用」を政策の根源に据えたことは,「政策貧困」,「安直」との誹りはあっても,やむを得ざることであった.
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