連載 チャレンジ!自立と責任・9
―愛仁会千船病院(大阪府・大阪市)―若い意欲が大きく育つ助産師学校のある民間病院
河合 蘭
pp.866-872
発行日 2008年9月25日
Published Date 2008/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665101296
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助産師学校の開設で助産師数が急増
千船病院は,2007年度から病院全体として院内助産院に取り組んでいる民間病院である。経営主体である愛仁会は,今から半世紀前,大阪の下町である千船に建った診療所から始まった。今では阪神全域に多様な施設を持つが,創始者が産婦人科医だったため,産婦人科や小児科に力を入れるという伝統が受け継がれてきた。そのなかで千船病院は,発祥の地に建つグループの中心的な病院で,NICU(新生児集中治療室)を備えた周産期センターとして地域の母親たちから信頼を集めてきた。
ここに,助産師の人数が急に増え始めたのは今から10年さかのぼる1998年からのことだ。理由は学校が開設されたためだ。愛仁会はもともと看護学校を持っていたが,そこが助産学科を併設して愛仁会看護助産専門学校が誕生したのだ。ここからは毎年15名の助産師が送り出される。その半数が,例年,実習先としてよくわかっている千船病院を選ぶ。
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