特集 老人病院の実情と課題
ケースレポート
当院の活動と運営管理の実際
開設5年の試行錯誤を振り返って—大生病院
寶積 克彦
1
,
猪股 智成
1
Yoshihiko HOSHAKU
1
,
Tomonari INOMATA
1
1大生病院
pp.676-677
発行日 1984年8月1日
Published Date 1984/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208373
- 有料閲覧
- 文献概要
現在,老人病院に対する一般的考えには,一般病院における慢性疾患患者の転院先あるいは福祉行政の遅れの肩代わりとしての施設と誤解されている面が多分に感じられる.しかし現場の私たちは,老人病院とは老人の肉体的,精神的,社会的特性を踏まえながら,老人の健康的生活を守るために,医療サイドからのアプローチを行う施設であり,決して病院とホームの中間施設ではなく,老人の療養に適した「専門病院」であると考える.そこで,本稿では当院の実情を紹介し,また老人病院を運営する立場から,老人保健法施行後の医療環境の中で感じているいくつかの矛盾に触れてみたい.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.