特集 病院運営の経験と分析
コンピュータ導入に当たっての試行錯誤—関東逓信病院の場合
福田 昭
1
1関東逓信病院医療近代化準備室
pp.115-118
発行日 1979年2月1日
Published Date 1979/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206771
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西洋に,"最後の失敗は真の失敗である"という諺がある.これは最初の,あるいはいくつかの前段の失敗は恐れる必要はないということであろう.医療のEDPS化は,まさしくこの諺を身をもって体験させてくれる.もろもろの試行錯誤の繰返しの果てに,その真髄をつかみとることができるのが医療という怪物の実体であろう.
当院では,昭和47年7月に,病院情報処理におけるトータルシステム化の開幕を告げた.更に,同年12月から翌1月にかけて,オンラインによる患者登録,料金計算システムを稼動した.その後,同年度末までに計8システムを運用開始している.そこに到達するまでの紆余曲折は,筆舌に尽し難いものがあったが,むしろ,サービスを開始した後の手直し,リファイン・メンテにこそ,複雑怪奇な医療の仕組みの本質が遺憾なく発揮されたと言えよう.
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