特集 医療費抑制下における給与費対策
事例にみる給与費対策とその効果
田中 熈
1
,
深瀬 邦雄
2
,
森 泰樹
3
,
末武 保政
4
,
酒泉 春雄
5
,
妻谷 重三
1
Hiromu TANAKA
1
,
Kunio FUKASE
2
,
Yasuki MORI
3
,
Yasumasa SUETAKE
4
,
Haruo SAKAIZUMI
5
,
Shigezo TSUMATANI
1
1井上病院
2日比谷病院
3豊橋市民病院
4十和田市立中央病院
5河北総合病院
pp.220-227
発行日 1984年3月1日
Published Date 1984/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208255
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高齢者対策と給与
時差出勤の採用
表題とは,一見無関係のようにも思われるが,職員の勤続年数が長くなるにつれ,時間外賃金の問題は将来大きな問題になってくるように思われる.たいがいの病院では,診察時間と職員の勤務時間とが大体イコールになっているところがまだ多いようだが,当院の場合も,当初,外来の診察時間が午前9時〜12時,午後2時〜6時となっており,これに合わせて勤務時間は一律に午前9時〜12時30分,午後は2時〜6時と定めていたのでこの方式をとっている限り,必然的に毎日の通常の職務配分の中に,早出・残業の問題が生じるのはやむを得ないことであった.しかし,通常の勤務体制の中で,毎日,早出・残業が必然であることは不合理である.その不合理さに遅まきながら着目したのが,昭和48年の5月ごろであった.
ただ,その当時,当院の場合,外来患者の来院ピークが午前9時〜10時と夕方5時〜6時とに集まり,ピークに二つの山があることとなり,改善はうまく行かなかったが,昭和50年ごろより外来のピークが,午前中だけの一つの山スタイルに変化し始めたため,その折をつかまえて,フレックスタイムというのか,各セクションごとに各時間帯ごとの必要人数を確保した上で時差出勤に踏み切るに至った.
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