定点観測
—長崎から—新病院の開設に向けて
岩崎 栄
1
Sakaei IWASAKI
1
1長崎県立成人病センター多良見病院
pp.440-441
発行日 1983年5月1日
Published Date 1983/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541208025
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十億円の重さ
財政再建を旗じるしに県の要請を受けて,"ああいいよ"とばかり気軽になんの苦もなく引き受けたのが4月に新装オープンしたばかりの長崎県立成人病センター多良見病院である.
元来,医者たるもの経済などにはど素人であり(私一人なのかもしれないが),病院経営には無関心,医者は銭金(ぜにかね)のことなど口にすまじきなどと言われ,そのほうが美徳ともされているのである.財政再建などと言われてもピンとこなかったというのが本音であったし,元々そんなことを医者には本気で期待されてはいないだろうと高をくくったのも事実である.
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