グラフ
学際的・総合的な研究活動—放射線医学総合研究所
pp.925-930
発行日 1982年11月1日
Published Date 1982/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207867
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■放医研の性格と組織
放射線医学総合研究所(略称,放医研)は,昭和32年7月,科学技術庁の附属機関として設立.①放射線による人体の障害並びにその予防,診断及び治療に関する調査研究,②放射線の医学的利用に関する調査研究,③これらに関する科学技術者の養成訓練,の三つを行うことが目的とされた.相次ぐ核実験,とりわけ29年の第五福竜丸事件,及び原子力の平和的利用という,放射線のもつプラス・マイナス両に対する社会的関心の高まりが設立の背景となった.
千葉市郊外,国鉄総武線稲毛駅から徒歩10分の新興住宅街に位置する放医研は,11万7千平米の敷地内に大小25の棟舎が建ち並ぶ.組織的には,物理・化学・生物・遺伝・生理病理・障害基礎・内部被ばく・薬学・環境衛生・障害臨床の各研究部が,放射線障害に関する研究分野を,臨床研究部,並びに病院部が医学的利用についての臨床的研究分野を主に受持っている.また,茨城県那珂湊市には支所が設置され,環境放射生態学・海洋放射生態学の研究部が置かれている.
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