特集 飛躍への条件
事例・飛躍への条件
事例・13
国有民営—独立採算を肝に銘じて
近藤 良一
1
1社会保険栗林病院
pp.945-946
発行日 1980年11月1日
Published Date 1980/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207298
- 有料閲覧
- 文献概要
社会保険栗林病院は,昭和25年の年末,内科,外科,小児科,産婦人科,歯科の5診療科日40床で発足し,現在13診療科目256床の総合病院である.今,その30年を振り返って飛躍などという際立ったことはなかったが,「国有民営」というちょっと変わった病院形態の,決して平担な道ではなかった平凡な一社会保険病院の歩みをたどり,ご依頼に応えたい.
社会保険病院は,戦後,社会保険診療を模範的に実施すること等のため,国費で,全国約60か所に設置された病院で,全社連(全国社会保険協会連合会)がその受託契約を結び,各病院はそれぞれ独立採算制で経営し,全社連がそれを統率し,経営指導を行う.つまり,ずばり一言で言えば,社会保険診療のため土地・建物は国費で,病院経営は各々独立採算制で,全社連がこれを統率する国有民営の病院であるということである.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.