特集 省エネルギー時代の病院
エネルギー供給不足時代への対応
矢内 正一
1,2
1資源エネルギー庁
2エネルギー企画官室
pp.568-572
発行日 1980年7月1日
Published Date 1980/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207191
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はじめに
1978年10月末,イランの石油労働者のストライキが始まった時,その後に引き続く世界の混乱を予想した人はほとんどいなかったに違いない.しかし事態の進展は人々の予想を上回る早さで進み,中東の石油大国,ペルシャ湾岸一の軍事大国イランに君臨したパーレビ体制はもろくも崩壊し,ホメイニ師の指導するイスラム共和国が成立した.革命の動揺期に1日500万バーレルにのぼるイランからの輸出石油が世界市場から消え,サウジアラビアを中心とする他の産油国の増産努力にもかかわらず,スポット市場での石油価格は上昇を続け,また,数次にわたる産油国の石油価格の引上げが行われた.その結果1973年の第1次石油危機後の不況からようやく回復しつつあった世界経済は,再び石油価格上昇によるインフレーションとの戦いを迫られている.
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