実務のポイント 管理技法
病院実務管理ケース・スタディ・3
病院管理規程の制定
井上 昌彦
1
1北里大学
pp.870-871
発行日 1979年10月1日
Published Date 1979/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206998
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前回(6号)のケース・スタディのテーマは,病院管理組織図の制定であったが,今回は,管理規程の制定をテーマとした.本来から言えば,組織図は,管理規程の一部分を構成するものであって,順序から言えばこのケース・スタディは逆であったといえるのである.
まず,規程とか,組織図は,なんのために必要なのかから考えてみよう.それは,仕事を最も効果的に進めるために絶対に必要なものなのである.それでは,"仕事"とはなんだろうか.仕事とは,人間にとってなんらかの価値のある"もの"(財貨),あるいは"サービス"(用役),を社会に作り出すことである.そして,仕事の管理とは,作り出される"もの"や"サービス"の質・量・価格の三者を,その三者の相関において,コントロールすることである.医療において,よく言われる言葉は,"よりよい医療を,より多くの人々に,より安く提供する"という言葉であるが,これは医療というサービスの提供の目標を,この三者の関連において示している言葉である.
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