特集 チェーンホスピタルとは
チェーンホスピタルと今後の医療—ビジネスとしての医療を考える
進行する病院間のスクラップ・アンド・ビルド
川上 武
1
1柳原病院内科
pp.833-834
発行日 1979年10月1日
Published Date 1979/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206981
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徳洲会病院の登場がここに来て急にクローズアップされ,この動きをめぐって二つの問題点がはっきりしてきた.第一はチェーンホスピタルの問題であり,第二は,徳洲会病院が今になって,社会問題となり,マスコミ・テレビの話題となってきた時期的背景についてである.
80年代を前にして,徳洲会病院が"医療革命"の旗手として,一般市民はもちろんマスコミ・テレビに拍手をもって迎えられ,厚生省,武見日医会長,多くの無床診療所の医者も賛成の姿勢をとっている.反対しているのは,極言すれば関係地元の医師会,中小(私的)病院の経営者がただったといってもよいであろう.それも,武見日医会長が徳洲会是認の姿勢をはっきりさせてしまった以上,従来の政治行動の枠内にとどまる限り,"螳螂の斧"に終わらざるを得ないであろう.
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