特集 病院検査部門の動向と問題点
夜間・緊急検査体制の問題点
福岡大学病院の場合
試行・破綻・再挑戦の経緯
黒田 吉男
1
1福岡大学病院臨床検査部
pp.217-219
発行日 1979年3月1日
Published Date 1979/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206803
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歩いてきた道
1.病院と検査のことはじめ
福岡大学は昭和9年高等商業学校として発足し,第2次大戦後規模を拡大して総合大学になった.昭和47年度に医学部が開設され,2か年間福岡市の東北端の香椎の代用病院において診療を行った.その間に,市の西南部にある大学のメインキャンパスに隣接して「福岡大学病院」を新築して,昭和48年8月3日に移転を完了した.すべてが新しく,不馴れのことも多かったが,新進気鋭の医療スタッフを中心に,病院の全職員が若いエネルギーにあふれていて,新病院の雰囲気は坂道を急上昇してゆく感じがあった.
臨床検査部は完全に中央化された形である.しかし,それは病院内のほかのどこにも検査設備がないことを意味していて,あらゆる検査がこの一か所に集中した.
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