口絵
新築の関東逓信病院
pp.2-4
発行日 1955年7月15日
Published Date 1955/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909862
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昭和25年6月,逓信省から発足した電通省は,交通,環境ともに最適の旧電気通信研究所跡に,関東逓信病院を建築,新本館の落成により,第1病棟とともに開院しました。メディカルセンターとして新築されたこの関東逓信病院は,中央的な性格に,その機能を折りこんでたてられ,これは,当座の満足だけでなく将来をみこんで,予備のスペースを充分にとつています。診療棟は模様替えができるよう,また故障がすぐわかるように,電気や衛生等の設備が外になされています。午前中,大変混む診療棟では,中央に待合所を設け,各科のインターホーンで2〜3人ずつ呼んで,診療の効果をあげています。来院すると,受付—診療投薬の申込—会計—投薬と順序よく行われる一方,放射線室,検査室,手術室,それに中央材料室などは夫々独立して,各科からのものを処理して中央性を発揮しています。手術室,分娩室,小児科室,食器流場,そのほか,ざわめきの多い部屋は吸音材がつかつてあり,騒音をできるだけさけるようにしています。特別食と一般食と夫々調理場があり,また,700人の給食設備がととのつています。職員は清潔な食堂で食事をすることができます。このほか,特殊な部屋には,空気の調整を行い,自家発電によつて,エレベーター台と手術室は3秒以内に切替わるようになつています。
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