人
人間味あふれる知性で三重県の医療行政をリード三重県・遠山病院院長遠山豪氏
吉岡 観八
1
1新千里病院
pp.16
発行日 1977年2月1日
Published Date 1977/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206141
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寡黙,潔癖,小事にこだわらずまた花を愛し思いやりのある硬骨漢.しかし,いったん口を開くと理路整然,何ものも恐れず格調高き論理を展開する.医の倫理を説き,人の道を実践し,自ら名利に走ることを忌み,条を枉げることに加担しない.近年ますます重厚さが加わってきた.
あの眼光紙背に徹する瞳,理知的な思慮,古武士の風格はこのことを物語っている.氏は,医学者であり,医療社会学者であり,また人間哲学者であり,識者の評価は極めて高い.三高より昭和10年京大医学部を卒業後,真下,辻教授らの指導にて内科学を専攻,21年三重大学教授として遠山内科講座を開講,昭和30年大学人であることを捨て,遠山病院を開設し,地域医療福祉に全力を傾注し三重県の医療行政の顧問格として多くの職責を完遂している.
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