特集 医療法と病院
公的医療機関等である病院の開設等の制限
米田 啓二
1
1全国自治体病院協議会事務局
pp.47-49
発行日 1977年1月1日
Published Date 1977/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206124
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公的病床規制の概要
医療法第7条の2の概要
病院の開設にあたっては,医療法第7条の規定により都道府県知事の許可をうけなければならないこととなっており,都道府県知事は,申請された施設の構造設備およびその有する人員が医療法の定める基準に適合するときは,許可を与えるものとされている.しかしながら,昭和37年9月に成立した医療法の一部を改正する法律により,新たに第7条の2の条項が設けられ,この条項が新設されたことにより,地方公共団体,日本赤十字社,済生会,厚生農業協同組合,各種の共済組合,社会保険団体等の病院,いわゆる公的病院が病院の開設,増床・転床(病床種別の変更)をしようとする場合,申請された病院の所在地域の既存の同種の病床数がすでに一定の必要病床数を超えているとき,または超えることとなるときは,都道府県知事は許可を与えないことができることとなった.
なお,公社等の開設する病院については,厚生大臣に協議または通知をしなければならないものとし,同一の効果を期待し,国の開設する病院については,法律によらなくても同様の措置が可能との見地から,閣議決定により,公社等と同様協議等で行う旨定められている.
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