特集 事務の精度管理
人事事務の精度管理
内藤 均
1
1聖路加国際病院庶務課
pp.30-34
発行日 1976年10月1日
Published Date 1976/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206030
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
人事事務の精度化を考察する前に,事務全般に関する精度管理を観察してみたい.なぜならば,それらの技法は,人事事務の精度管理に活用することができるからである.
一般事務の中で,精度管理が進んでいるものは経理・会計事務や物品管理事務である.それは古くから,「帳尻を合わせる」ということで,現金と帳簿,現物と帳簿とが常に同じでなければならないからである.もうひとつの側面としては,不正を防ぐ,あるいは誤りを早く発見し,早く是正するという機能を,仕事の流れの中でごく自然に行われるような制度を採り入れている.その方法として,現金と帳簿は別々に,また発注と受入れ,支払はそれぞれ別々に行われるという方法である.これはひとつの事務に対して複数の人間が関与することにより,複数照合(ダブルチェック)が自然に行われるような制度である.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.