特集 事務の精度管理
会計経理事務の精度管理
針谷 達志
1
1病院管理研究所
pp.22-25
発行日 1976年10月1日
Published Date 1976/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206028
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現代の企業会計では「財務諸表によって,利害関係者に対し必要な事実を明瞭に表示し,企業の状況に関する判断を誤らせないようにしなければならない」とされている.いわゆる明瞭性の原則である.すなわち,財務会計は経営体の資本主その他の利害関係者に対しどのような質と量の財務情報を公開するかを問題としているわけで,戦後の会計学の歴史は,この意味ではディスクロージュアの歴史とさえいわれる.会計原則は,このために必要な会計事実もしくは必要十分な会計事実の範囲と限界を定めるための基準を示しているわけである.
そこで,これら財務諸表とその作成過程での会計数値や,かかる会計数値を生み出す会計行為の精度とは何かが問題となる.まず,テーマの精度ということばを,現在の企業会計上の会計数値の適否または正否といいかえて考えてみたい.
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