特集 事務の精度管理
保険請求事務の精度管理
安藤 秀雄
1
1社会保険蒲田総合病院事務
pp.18-21
発行日 1976年10月1日
Published Date 1976/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206027
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診療報酬の請求は,病院全職員の働きの成果の集約であり,あすのより良い医療を確保するための大切な財政基盤となるものである.日常行われる診療行為のすべてを適正に料金化(保険者への請求を含めて)する仕事は,医事部門だけではなかなか難しく,診療の中心になる医師をはじめ,看護,薬剤,検査,レントゲンなどのパラメディカル部門の職員がそれぞれの立場で適切な事務的処理を行い,集約の作業に協力することによってはじめて請求事務の精度確保が可能となる.
医事部門としては,診療行為に関するすべての情報の正確な伝達を受け,これを適正に算定し,誤りなくまた漏らすことなく保険者への請求をすることによって,院内各人の働きが経済的に正当に評価されることになる.医事部門における適正な精度の高い事務処理は,経済的に影響が大きいだけに,各病院ともその精度を高めることを目標としている.しかし実際的には,実医療行為を目の前にしての算定,評価でない上に,日に日に複雑高度化する医療行為のすべてを,完壁に表現することは至難といわざるをえない。このような立場において,少しでも高い精度の医療事務を目指しかつ確保するには,どのような点にポイントをおいたら良いのかについていくつか述べてみたい.
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