特集 事例からみた労働問題
病院における労働問題の系譜
斉藤 公男
1
1日本労働協会労働図書館
pp.25-30
発行日 1974年2月1日
Published Date 1974/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205264
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課題と時期区分
私に与えられた課題は,病院における労働問題の系譜である.労働問題という言葉は,きわめて曖昧な言葉で,広くも狭くも解することができるのであるが,ここでの労働問題とは,賃労働者としての従業員または労働運動,ないしは労働組合運動と病院経営との間に派生した賃金,労働時間やその他労働条件などをめぐる紛争,つまり労使関係の中で何が問題となったかを探る,このような意味で使用していることをお断わりしておきたい.したがって,その歴史と事例とは,以上のごとき労働問題の歴史系列の進展の中で,特徴的な出来事について取り扱うものである.
なお,以下では考察の便宜上,昭和20年から昭和34年までを第1期,昭和35年から昭和40年までを第2期,昭和41年以降現在までを第3期とし,主な事例を中心に記述する.
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