特集 病院の特殊性と労基法
労基法上問題となった実例
pp.42-45
発行日 1973年4月1日
Published Date 1973/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204961
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●1 宿直と割増賃金
A病院
かつて,昭和30年代の前半当時は,労働基準監督署の監査があるというと,ギクッとして,あれやこれや大騒ぎをして準備万端整えたものである.それでも,先方は専門家,穴をご存じだからとてもかなわない.表面を繕ってみてもいろいろと資料をつつけばすぐ化けの皮がはげて,‘右違反事実については左のとおり是正することを誓約致します’などと請書を書いてごかんべんを願ったことも一再ならず経験した.
昭和35,36年の全国的な病院争議は,すでに一昔以上前の語り草になったが,その渦中でもみくちゃになった筆者としては,あれを機会に労働三法など徹底的に勉強せざるをえなくなり,おかげさまで,昨今では初歩的なことで監督署にご注意をいただくこともなくなったように思う.
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