特集 病院の特殊性と労基法
病院における労基法違反の実情
宮沢 源治
1
1東京病院協会事務局
pp.22-26
発行日 1973年4月1日
Published Date 1973/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204957
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●まえがき
昭和48年1月20日付の朝日新聞は"看護婦酷使を改善せよ"というタイトルで,"休憩なく残業強制"というサブタイトルをつけ,春日部市立病院の労働基準法違反事件を報道している.
事件の内容は,①1日2時間以上の時間外労働を女子労働者に対して行なわせている.②36協定がないのに,1日8時間以上を超えて時間外労働をさせている.③休憩時間を所定どおり与えていない.また自由に与えていない.④女子に休日労働を行なわせている.⑤拘束者に通常の賃金を支払っていない,という内容のもので,①は労基法第33条・61条に違反,②は同法第32条・36条に違反,③は同法34条に違反,④は同法第35条,第61条,⑤は同法第24条に違反しているということを問題にしたようである.
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