研究と報告【投稿】
尼崎病院における検査室管理—第2報 アイソトープ検査室の運営
冨田 重良
1
1兵庫県立尼崎病院研究検査部
pp.110-113
発行日 1972年10月1日
Published Date 1972/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204816
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はじめに
ラジオアイソトープ(以下RIと記す)検査の臨床上における重要性がよく認識されるに伴い,大学病院以外の病院でも,次第にRI検査施設が設けられつつあるが,まだその数は少なく内容も限られた範囲内にとどまっているようである.その理由としては,RI検査に興味を有しこれを推進する医師がまだ少ないこともあげられるであろうが,一方,RI検査を行なうためには設備投資ならびに運営に多額の費用を要するため,赤字要因の1つとして病院当局がその設置をためらっている面もあるのではないかと推察される.
RI検査室の運営については,昭和45年当検査室より一部報告1)しており,また,‘各種病院における核医学の在り方について’と題するシンポジウム2)も最近行なわれているが,その経済面についての解析はまだ不十分である.尼崎病院では,RI検査室はその運営上の努力の結果,収支決算上黒字で運営され,病院経営になんら負担をかけることなく病院医療内容の高度化に非常に貢献しているので,その現状を述べると同時に運営上の諸問題に対する私どもの解決法を報告してみたい.
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