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日本の病院の危機
フランク A.ブラウンJr.
1
,
紀伊国 献三
1淀川基督教病院
pp.107-109
発行日 1972年9月1日
Published Date 1972/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204773
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この論文は,大阪の淀川基督教病院の院長で,現在アメリカ・ジョージア州デケーターの病院で卒後訓練を兼ねて帰米中のフランク・ブラウン博士の日本の病院の問題点とその改善のための提案である.多年私的な,しかも公益的な病院の経営でご苦労を重ねている病院長らしい観察である本論文は,多くの読者の共感を呼ぶものであろう.
健康保険の抜本改正が叫ばれる今日,実務からの貴重な発言であろう.保険支払方式は種々の要素をもつ複雑な問題であるので,ブラウン院長の提案特に在院日数の減少は,出来高払方式のもとでの効果は困難な面が多いが,現状を大幅に改革する実験が今ほど必要なことはあるまい.大胆な提案と実験による成果による議論のみが前進を約束するものであろう.
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