人
国立がんセンター総長 塚本憲甫氏
小西 宏
1
1神奈川県衛生部
pp.18
発行日 1972年8月1日
Published Date 1972/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204728
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10年めの国立がんセンターを受け持つ
塚本先生にはじめてお会いしたのは,私がまだ病院管理研修所にいたころであったから,およそ20年も前のことであろうか.東大病院に中央検査部と中央手術部が発足しかけたころで,日本が,ちょうど"病院の中央化"に取り組みはじめたころのことであった.その当時,先生は癌研付属病院の放射線科部長をしておられたが,病院における放射線科のあり方についてはなかなか深い識見と情熱をもっておられ,いろいろ話し合ったりしたものであった.昭和33年には科学技術庁の放射線総合医学研究所長として赴任され,いままでの実際の場における診断や治療に加えて,放射線障害の予防や防止に意を注がれ,放射線科の専門医として,新しい分野をりっぱに確立されたわけである.
国立がんセンターへ病院長として来られたのが,昭和42年.久留総長の信頼も厚く,久留先生亡きあとを継ぎ,2年前総長にお就きになられた.
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