ひと
国立身体障害者リハビリテーションセンター総長となられた 若松栄一(わかまつ・えいいち)氏
砂原 茂一
1
1国立療養所東京病院
pp.890
発行日 1979年11月10日
Published Date 1979/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104233
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原則として私はこの種の施設長に行政官がなることに賛成ではない.しかし3つの施設が統合しただけでなく幾多の新しい使命を負わされた複雑な機構を軌道に乗せるにはすぐれた行政手腕を必要とすることも事実であろう.若松さんはその意味で大変適任であるに違いない.
若松さんはかつて厚生省の医務局長として令名があったが,私はむしろ退官後アメリカの医療について刻苦勉励され,すぐれた著書を出されたことに敬服している.官僚には珍らしい勉強家で,若々しい精神の持主なのである.その柔軟な頭脳で取組まれれば国民と学界との待望の国立センターの前途を誤ることはないであろう.社会局の身体障害者福祉協議会でセンター計画にいささか関係したものとして,とくに若松新総長に期待するのは従来の社会局,医務局のセクショナリズムを打破して,「日本」のリハビリテーションセンターを築き上げられることである.
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