特集 職員の食事
職員の食事
河北 恵文
1
1河北病院
pp.22-26
発行日 1972年2月1日
Published Date 1972/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204566
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●職員給食の特殊性
病院の給食といえば患者給食と考えられているが,病院で働く職員への給食も大部分の病院で昔から行なわれている.その時代の状況により質,量,方法とにいろいろ変遷はあった.ことに戦後の配給時代には,職員で田舎に実家のある人たちには休日を与えて主食の買い出しに行ってもらったり,地方に野菜の仕入れに出かけたり魚河岸に配給を受けに行ったりしたが,その苦労の時代も遠い昔となった.
病院の機能の特殊性から,入院患者数とほぼ同数の職員が必要で,その半数が看護要員で占められ,しかも以前はその大部分が独身生活者であったので,寄宿生活をしていた.そのため彼女らに3食の給食をする必要が起こり,大企業と違って寄宿舎内に給食設備をする余裕がなく,病院の給食設備を患者と職員の両者に利用し,昼食は出勤者全員のため患者食数とほぼ同数の職員食を用意したものであり,現在もこの方法が続いている所が多い.
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