特集 基準看護を点検する
基準看護の収支計算
尾口 平吉
1
1新潟県立十日町病院事務局
pp.27-29
発行日 1971年1月1日
Published Date 1971/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204205
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病院事業においては,事業の生産物である医療サービスの価格は個々の医療行為別に一応定められている.したがって,個々の医療行為が個別の生産物にあたるといえよう.一般産業における生産物,すなわち商品は,同一商品であっても,品質によって価格が異なることは当然とされている.しかし,医療行為については,同一名の行為であってもこれを患者に提供する医療施設によって大きく質的に異なるものである.にもかかわらず,現行社会保険診療報酬制度下においては,質的な差違を認めず,画一料金払制をとっているのである.
一方,医療行為の質的差違は,医療設備および医師・看護婦・医療技術者などの医療行為に提供される技術総量(技術水準・延べ人員数)の差異によって生じてくるものであるので,その医療行為に要する原価は,当然,質に比例して異なってくるのである.
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