病院経営戦前戦後・11
病院組織の変化(4)
山元 昌之
pp.72
発行日 1970年11月1日
Published Date 1970/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204158
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今回は看護の態勢をふり返ってみよう.戦前と戦後の病院の性格の変化のうち,本質的なものは,診療と看護の専門分化であろう.これに伴って,看護業務の重要さが高く評価されるようになった.このことについては周知のところだから,ここに触れる必要はないが,問題は,この理念を具体化する看護要員の数と,その資格別構成内訳であろう.
戦前の看護婦の仕事は診療介助が大部分で,患者の療養の世話は,特殊な場合のほかは,付添に任されていた.したがって戦前と戦後との看護要員の数とその資格別構成内訳を比べる場合には,この付添を計算に入れる必要がある.いま私のいた病院の資格別員数と病床数(昭和15年度)から観察してみよう.
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