Editorial
総合診療の基礎は主治医の確立から
吉田 幸雄
pp.58
発行日 1970年3月1日
Published Date 1970/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203901
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人類の医に必要な科学と技術は,この100年間,急速な進歩をとげ,その結果,人類は近代医学に万腔の信頼をおくようになった.しかし,その知識と技術には,絶対信頼できるものと,いまだ不確実なものとが存在する.しかも,医の本来の目的であるすべての人間の健康を守るために,各人ごとに適切にそれらが適応され,最も効率的に活用されてはいない.各国とも,この有効なシステムを創ることに苦慮しているのが現況である.
まず第1に,最も有効な医師またはその他の関係者の養成の問題,その者を国民の分布にしたがって適切に配置する問題,そして最後に最もそれらの知識・技術が対象の1人ひとりの傷病者に適切に施されるシステムの問題について検討が進められている.
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