病院の広場
日本鋼管病院のコンピュータ使用準備
佐藤 靖夫
1
1日本鋼管病院
pp.23
発行日 1970年3月1日
Published Date 1970/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203894
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近い将来に,病院の管理運営面や医療用にコンピュータの使用が必要になってくる,日本鋼管病院でも,昭和42年に電子計算器導入委員会(医師と事務職で構成)を作って,当病院の第1期計画としては,どんな器械を,どういう方法で,いかなる目的に使用すべきかを研究した.医師も,事務職員も,手わけをして出張見学したり,器械工場を見に行ったりした.その結果,器械としてはFACOM 203型を使用して,健保請求業務と病院管理資料作成を目標とした.FACOM 203型を選んだ第1の理由は,病院経済上,月60万円の賃借料が適当であると判断したからである(この器械を導入すると,約60万円の労務費がういてくる).
さて,この器械を使用する実際面を研究しはじめたところ健保請求業務というものが複雑きわまりないので,とてもこの器械では目的を達することができないという結果になった.しかし,この器械よりも容量の大きい器械を使用すれば,なんとか目的を達することができたのであったが,月に120万の支払いは,当病院として許されなかった.そこで,この委員会を解散し,その後は病歴室が中心となって研究を続けてき,昨年秋にはIBMを使用すれば目的を達することができると判断した.そこで,ただちに情報処理委員会という名でコンピュータ導入計画を再検討し,だいたい本年6月を実施目標とし,今月から練習を開始した.
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