特集 病院のMSWをより発展させるには
MSWと医師の提携
杉田 峰康
1
1九州大学・心療内科
pp.31-34
発行日 1970年2月1日
Published Date 1970/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203870
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はじめに
私ども九大心療内科では,疾患とくに内科的疾患一般について心身両面よりする総合的なアプローチがどれほどの意義を有するものであるかを研究し,その研究結果を実地診療や教育に活用しようと努めている.患者の診療の全体的な責任者としての働きをする内科医を中心に,患者心理を調べるサイコロジスト,家庭・社会環境の調査や再調整に協力するソーシャルワーカー,作業療法を受け持つオキュペーショナル・セラピスト,催眠療法・行動療法などを実施する行動療法士などによるチームワークを通して,診療・研究・教育にあたっている.
この際,私どもは,患者をその身体・心理・環境などの部分に小分けして収り扱うというのではなく,1人の主治医の診療システムの中に,これらのパラメディカルなメンバーが有機的に関与し,統一ある全人間的なアプローチが行なわれるように,また協同作業がうまく進行するように努めている.
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