MSWの相談窓口から
パリアティブケアにおけるMSW
田村 里子
1
1東札幌病院
pp.168
発行日 1993年2月1日
Published Date 1993/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900297
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1990年,WHOは「Cancer painrelief and palliative care」の中で,「“palliative care”(緩和ケア)は,病気の治癒をめざした治癒がもはや有効でなくなった患者に対する積極的な全人的ケア(total care)である.痛みやその他の病状コントロール,精神的,社会的,そして魂の問題への援助が緩和ケアの主要な課題である.緩和ケアの目標は,患者とその家族のためにできる限り可能な最高のquality of lifeを達成することにある」と定義している.
つまり,パリアティブケアは,患者をホリスティックな存在として認識することが前提となる.パリアティブケアの3つの柱は,①徹底した苦痛症状の緩和,②心理ケア,③家族のケア,ともいわれる.そしてその達成のためには,多職種の医療チームからなるチームアプローチが,有効かつ不可欠とされる.
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