特集 病院のMSWをより発展させるには
今日のMSWに思う—大学と現場とのかかわり
岩井 祐彦
1,2
1立教大学
2立教大学社会福祉研究所
pp.25-30
発行日 1970年2月1日
Published Date 1970/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203869
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私に与えられたテーマは,"大学と現場とのかかわり——MSWをめぐって"ということであり,大学にて社会福祉教育に携わる者として,‘MSWをどうみるか’について書けというご注文である.しかし,編集子の話をきいているうちに,‘大学で教えていることは,あまり現場で役だたない.もっとも医療の場面であるからかもしれないが……という声が,現場の人びとから聞こえてくるが……’という.どうやら,そのへんが本音らしい.
大学はいま,その存在の根源から揺さぶられている.医学教育は,当然のことながら(そう私には思える),最も激しく掘り起こされようとしている.必然的に医療体制にも変革が起こるであろう.中教審は最近,大学改革案を出し,大学はそれぞれ独自の改革をしようとしているが,予断を許さない緊迫した状態である.やや矮小化のきらいもなくはないが,こうした状況のなかに身をおきつつ,私自身の体験を通して,社会事業教育について考え,MSWについて,またその今後への期待と希望を,責任的にかかわりを感じつつ述べてみたい.
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