特集 小児の給食
小児の給食にのぞむ—看護婦の立場から
吉武 香代子
1
1国立小児病院
pp.25-28
発行日 1969年5月1日
Published Date 1969/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203634
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はじめに
小児にとって,食べることは生活の中のきわめて重要な部分を占める.小児にとって,それは栄養の補給,成長のために欠かせないカロリーの給源として重要であるとともに,食べることは楽しみであり,空腹を満たすことは情緒の安定にもつながる.食事をおいしく,楽しいものにしたいと願うのは,決して小児の看護に携わる看護婦だけではなく,ひろく小児の医療の一端をになうすべての職種,すべての病院職員の願いであってほしいと思う.
小児に限らず,給食という業務は,もともとは看護の中に含まれていたといわれる.分業のすすんだ現代の病院で,いまさらこのような過去を論ずる必要はないが,小児の給食に関する業務は,比較的最近までその一部が看護婦に残され,あるいは現在でも看護婦の分担となっている点で,看護婦がいだく給食部への要望は必ずしも成人の場合と共通ではないように思われる.
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