欧米病院偏見旅行記・2
わが国なら人権問題=看護婦の勤務時間(モスクワにて)/バカンスに明けくれる病院管理者(パリにて)
pp.16
発行日 1968年2月1日
Published Date 1968/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203280
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厚生省を訪問し,臨床予防医務局次長と討議した後,モスクワ82伝染病院を研究する。82病院というからには少なくともモスクワ(人口は約500万)には80以上病院があるということであろう。
名前を数字にするのは軍隊式か組織的であるといえよう。700床の病院なら,わが国では第1とか第2とかをつけたくなる気もするが,外見はまず病院という言葉からもつイメージ(これも偏見)とほど遠い。田舎の小学校的建物である。説明どおりそれぞれ数年前の建物であるとすると,この国の病院建築は設備器械も含め,ソ連厚生省推せんの病院ならば第1級の病院であろうが,とくに優れたものはない。建物は伝染病院のせいもあってか,完全なパビリヨン形式であり,給食など雨や雪の日の運搬は,たとえ車を使っても大変であろうと感じさせる。もう少し考えられてもよい。
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