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編集主幹ノート
吉田 幸雄
pp.90
発行日 1968年2月1日
Published Date 1968/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203294
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2月号は「給食管理」を特集しました。病院給食は病院の重大な機能であり,かつ仕事量も大きく,経済的にも比重の大きいものである。それにもかかわらず,この病院給食について熱心な病院管理者が少ないことははなはだ残念である。本号の企画は宮川幹事にお願いしたが,執筆者の大部分は栄養士さんで,院長,事務長,あるいは病院管理の研究者で特別な筆者が選べなかったことは残念である。栄養士さん方が一生懸命努力をしているにかかわらず,それが必ずしも十分に管理者に理解され支持されていないことは,実に申しわけないことである。本号はぜひ病院長,事務長さん方に必読をお奨めしたい。
最近,病院給食外注問題がまたまたいわれている向きがみえる。実に情ないことである。これはどうも日本の病院の体質の中に存在する異常さがさせるものだろう。それは病院に理想がないからである。そのような考えではよい病院にはなりえない。外注問題はここらで終止符を打たねばならぬ。院長,事務長は病院の本質的使命をもう一度反省する必要がある。給食の外注は責任回避といわねばならぬ。もちろん小病院が共同して病院給食の中央施設を運用することは,合理的な方法として認めるべきである。また欧米で最近現われた外部で製造される冷凍食利用も新しい方法である。しかしこれらは単に病院給食の責任を回避することではない。
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