特集 小児病棟の管理
機能的に合理化された未熟児施設の設計—国立岡山病院新未熟児センターの紹介
山内 逸郎
1
,
五十嵐 郁子
1
1国立岡山病院小児科
pp.39-45
発行日 1962年5月1日
Published Date 1962/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201921
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1.はじめに
われわれの国立岡山病院は昭和34年より新病院を建設中であったが,昭和36年5月完工し,以来新病院において診療に従事している。昭和27年以来老朽な木造建築のため,多くの困難に相遇しながら未熟児保育に努力していたが,これらの困難も新病院の未熟児施設の完成により解消し,欧米なみの水準の施設で未熟児を保育することができるようになった。
この新未熟児センターは,未熟児施設が具えていなくてはならない各種の医学的条件をできるだけ満足させるように,間取りはもちろんのこと,建築資材あるいは設備にも考慮を払い,機能的にかなり合理化されていると信ずるものである。移転以来いまだ9カ月を経過したにすぎないが,これまでのところ使用上大きな支障となる部分もなく,われわれの設計は一応満足しうるものと考えられるので,この機会に建築物としての未熟児施設の概要について述べてみたい。
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