特集 小児病棟の管理
当院小児病棟の現状—小児科医の切なる願い
友枝 宗正
1
1国立栃木病院小児科
pp.47-52
発行日 1962年5月1日
Published Date 1962/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201922
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はじめに
私が去る昭和29年4月東京より宇都宮に移りまして,一国立病院小児科の小さな窓口より栃木県の子どもの診療を通して最も感じましたことは,小児疾患について地方というものは問題にならないほど不遇だということでした。
都会では小児科をもった総合病院は大学病院をはじめとして,その選択に不自由いたしませんが,地方では都市でもせいぜい1カ所,多くて2カ所ぐらいしかなく,その設備に至っては,依然としてつつましいものであり,特に寒い季節は暖房がなくあっても体裁のようなものであります。
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