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病院給食における栄養学的改善—特に粉食と生野菜の普及について
御園生 圭輔
1
,
北原 千江
1
1結核予防会保生園
pp.663-665
発行日 1961年9月1日
Published Date 1961/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201836
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1.まえがき
病院の食事は患者の症状に適したものでなければならないが,栄養価の高いものが必ずしも患者に好まれるとは限りません。栄養士の仕事は患者の病状に合つた栄養価の高いものを如何にしておいしく食べて貰うかという事であると思います。この点について数年来患者全体の嗜好調査,給食懇談会等を通じて患者の好みをきき,さらに給食した食物について栄養学的な解説を行い,より多く食べて貰えるように努力して来ました。その中給食量の1日におけるバランスについては昨年の病院学会で報告しました。その後の結果について今回は報告します。
粉食は米飯に比しビタミンB1B2が多く塩類の比率も良好であります(東京都衛生研究所臨床試験科長,柳沢文正博士の説によれば,カルシウムと燐の比が1対4かあるいはもつとカルシウムを多くとることが良いとなつているが,日本食品標準成分表でみると,めしは1対30,パン,麺類は1対5〜8となつている)。特にパンは脂肪,蛋白質,ビタミン類をとりやすいので結核の食事に好適であります。また粉食は米食より消化もよいので食事時間が接近している療養所ではとくに昼食に適していると考えパン,麺類の他,スパゲッティ,マカロニ,ビーフン,クラッカー,支那まんじゆう等も用い粉食の回数をなるべく多くする方針にしています。
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