--------------------
下足管理について—愛知,三重,岐阜,静岡4県下113病院の統計を基にして
角田 信三
1
1名古屋中日病院
pp.769-778
発行日 1960年10月1日
Published Date 1960/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201722
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
I.序言
来院者が病院の玄関に立つた時,第一に下足のことであり,下足受付のことであり,下足のはきかえは面倒なことである。今回私どもは,愛知,三重,岐阜,静岡4県下160病院へ下足まわり運営について,照会状を発しお願いしたところ113病院からご回答を得たので,これを集計し種々考察を加えてみた。玄関,下足まわりを混乱に導く要素としては,1)出入りの来院者数2)玄関,土間の広さ,3)下足受付まわり,4)時間外の処理問題の4者であろう。入院部門,外来部門からなる病院機構上,入院部門の見舞客,外来部門の通院患者とその同伴者が相錯綜して,玄関の混雑を生じ,かてて加えて玄関の土間の広さ,下足受付まわりの広さなど,その如何によつては一層混雑と混乱を誘発するものである。
113病院の入院数と外来数とから,各病院の様相を把握しようとするも,各病院の入院数と外来数とは,当然ながら一定の関係はみあたらない。伊藤誠氏が,「一般の総合病院では1日平均,ベッド数の約1.5〜2.5倍位の外来患者が来るのが普通で,病院によっては5倍程度にまで達することがある」と述べている。また他の諸統計においても,同様傾向を読みとることが出来る。私どもはy軸を外来数x軸を入院数とし,113病院の各外来数,入院数を配置した。
Copyright © 1960, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.