特集 第10回日本病院学会シンポジウム
Symposium
オープンシステム病院
総説—オープンシステム病院の諸類型とその本質
神崎 三益
1
,
岩佐 潔
2
1武蔵野赤十字病院
2病院管理研修所
pp.665-668
発行日 1960年9月1日
Published Date 1960/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201703
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オープンシステムのシンポジウムでございますが,オープンという言葉が語られてから,すでに10年くらいになると思いますのですけれども,その間にいろいろお話しになる方によつて内容にもいく分の違いがありまして,明確でない点があるように思います。それで私はまずオープンといわれております中に,いろいろ段階がございまして,オープン,クローズドと申しますのが一つの系列としてつながつておるものであるということを考えますので,それらの点についてお話し申したいと思います。
オープンの中の最も原始的な形態と申しますのが図表上左端の模型で,ここでは,Ⓓというのが医者で,○は患者を示しているのでございます。この病院の周囲におります開業医の先生方が必要があれば患者を病院に連れて行つてここで診療をする。すなわち周りの医者はたれでも病院へ行つて使うことができる。ちようど公園がありまして,だれでも好きな人がそこに行つてよろしいというような格好です。これは原始的な純粋のオープン型式でありまして,これについては異論はないと思います。
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