私の病院の試み
中小級国立病院検査科の実態調査について—(第2報)特に日常臨床検査内容を中心として
佐藤 乙一
1
1国立立川病院研究検査科
pp.67-71
発行日 1960年1月1日
Published Date 1960/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201608
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まえがき
わたくしは前報において,国立病院のうち,中小級の施設15カ所を選定して,研究検査科(以下研査科と略称する)の細かな調査を行い,之を発表した。この調査方法は,国立病院月報様式303号にもとずく「臨床検査に関する調べ」により,昭和30年4月ならびに10月の二期報告を綜合して,年間検査件数表を出し,これらの検査を日常行つているにあたつて,どんな器械が,どの程度整備されており,人事配置はどうなつているか,また検科査の広さ,管理,運営方法はどうであるかをつぶさに調べたものであつた。ところがこの調査の中では具体的に個々の検査内容までもつつこんだ資料をつくるまでには至らなかつたのである。臨床検査が最近特に重要視されるにおよんで,官公私立病院の何れを問わず,検査室の強化,拡充に主力が注がれている今日,あらためて細かな検査方法を例記して,新しい検査や,最近特に注目されている物質定量ならびに機能検査が,どのような状況で実施されているかを調べてみた。
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