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あとがき
K
pp.68
発行日 1956年11月1日
Published Date 1956/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201170
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秋もそろそろおわりで冬の足音が間近くなつた。この秋はゆつたりと秋晴れを楽しむ気分になれなかつたが,あながち天候のせいばかりでもなさそうだ。中近東の暗雲や日ソ交渉の重たい空気,又国内政局の不安等内外の情勢がわれわれの気分を重く包んでいた。兎に角あわただしい多事な秋であつた。
処で,この間においてわが病院界は,進駐軍去つて初めての公式のゲストを迎えた。クロスビー博士は,短い期間に各所で盛んな歓迎攻めに合つて嬉しい悲鳴を上げていたようであるが,彼の赴く所,病院関係の各分野の人々の間に一種の気分的盛上りを造つたことは見落せない。わが国の病院についてどんな感じをもつたか,いずれ近いうちに彼自身の手になる日本の病院に対する印象や診断が本誌に寄せられる筈である。
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