病棟專屬医員制度
病棟專屬医員の一日
橋本 寛敏
,
滝野 賢一
pp.27-42
発行日 1955年2月1日
Published Date 1955/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200924
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
まえがき
病院では看護婦は患者をあづかり,衣食住の世話をし,医師の指示に基く看護はするが,医療については,医師が随時,病室に行つて診療する制度が一般に行われている。
医師が所を定めず自由に病室と外来診察室,其他の場所で勝手に仕事をして居るとすれば,病室の患者に何か問題が起つた時には,看護婦はその患者の受持医師を探し求めるのに苦心し,時間を浪費する。そして適時に適切な診療が行われない場合すら起り得る。患者は診療を受けるために病院に入院しているのであるから,何時でも適切な一貫した診療処置が行われ得るような体制を病院は整えるべきである。その為には看護婦が病棟の患者の一定数を受持つのと同様に,医師も病棟に配属されて一定数の患者を受持ち,常時病棟に居てその診療に專念することのできるような制度が必要である。これが病棟專属医員制度である。
Copyright © 1955, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.