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臨床專門科について
守屋 博
1
1厚生省病院管理研修所
pp.3-5
発行日 1953年6月1日
Published Date 1953/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200654
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医者と云えば,内科ですか,眼科ですか,と云う位専門のない医者はなくなつている。大昔は病気は何でも医者の所へかつぎこんで来たので一人で凡ての病気を癒したにちがいない。しかし医学が段々進歩して,覚える事が次第に増して来て治療の方法も段々複雑になつて熟練を要する様になつて来ると,分業の原則によつて,段々狭く深く勉強する様になつて来た。
一人の医師の熟練する能力には自ずから限度があるので,広く勉強する人は浅くなり,深く究める人は狭くなる。深さが深くなればなる程狭くなる。しかし逆は真ではなく,間口の狭い人必ずしも深くないのだが,世間は馬鹿だから狭ければ深いと思つているが,狭くて浅い人も多数いるものである。いずれにしても狭く深い方向が近頃の流行である。
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